【柔道整復術の歴史】
柔道整復師は「接骨師」又は「ほねつぎ」と呼ばれ、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)などの施術者として長い歴史を持ちます。
さかのぼれば武道の柔術にたどり着きます。武道には表裏一体の殺法と活法があり、
その両道を極めた者が名人・達人と言われました。
殺法とは柔道でいう投げ技、固め技(関節技・絞め技を含む)などにあたり、
相手の戦闘能力を失わせるための技です。
一方、仕掛けられた技のため負傷した者に応急処置を施したり、
骨折・脱臼などを手当てする目的で生まれたのが活法でした。
広義では、単に身体的・肉体的のみにだけでなく精神的・社会的な措置を踏まえ、
文字通り「人を生かす法」を活法と言います。
柔道整復術は、それらに日本古来の民族的・習慣的治療法を加味させたものです。
江戸時代になると、さらに東洋医学、西洋医学を取り入れた「民族医学」として確立されました。
現在、接骨院で保険医療機関と同じように健康保険で受療できる制度が
認められているのも、こうした経緯からです。
地域医療の一端を担う存在として、住民に親しまれつつ発展を続け今日に至っています。
※大正9年4月 内務省令により柔道整復術公認される
※昭和45年5月 身分法「柔道整復師法」単独立法となる